フィールドオブドリームス アメリカ人の大人のための映画 栗山監督

アメリカン人の大人に向けてエモさを感じさせる野球を中心に回る映画「フィールドオブドリームス」についての記事になります。
本記事を読めばまだ本作品を観て無い方は観るかどうかの判断材料になります!!
もう本作品を観た方には映画情報や感想を読んで
鑑賞中に疑問に思った気持ちを満たしていただけると感激です!!

日本人にとっては馴染みの無い世界観や作品背景なので
予備知識が必要です。大人にとっては前向きになれる映画です。

【映画Info】

・原題
Field of Dreams

・公開
アメリカ 1989年4月21日
日本 1990年3月24日

・原作
シューレス・ジョー
ウイリアム・パトリック・キンセラ

・製作費
$15,000,000

・興行収入
世界 $84,431,625
日本 11億円

・配給
ユニバーサル・ピクチャーズ

・監督
フィル・アルデン・ロビンソン

・受賞
アカデミー賞 作品賞 脚色賞 作曲賞 ノミネート

・脚本
フィル・アルデン・ロビンソン

・時間
107分

・主演
レイキンセラ:ケビン・コスナー

・キャスト
レイキンセラ:ケビン・コスナー
アニー・キンセラ:エイミー・マディガン
カリン・キンセラ:ギャビー・ホフマン

【あらすじ】

トウモロコシ畑の農園を夫婦で営んでいるレイ。
ある時レイは農園で「お前がそれを作れば彼はきっとくる」という声を聞き
野球場が農園に作られている幻想をイメージする。
その言葉に従い野球場を作り、その後も啓示の言葉に従い
過去にやり残したことがある人たちを巻き込みストーリーは進んでいく。
ナゾの声が導く先で野球場を舞台に様々な人の想いが溢れる。

【ネタバレ】

■起
父と父との関係の回想がナレーションされる。
大学進学や
「お前がそれを作れば彼はきっとくる」という声が
トウモロコシ畑で聞こえる。何度も聞こえる。
その時、トウモロコシ畑に野球場があるイメージが沸く。

「自分と同じ歳に、オヤジはものすごく老け込んでいた。
同じように声を聴いたとしてもオヤジは何もしなかったんだろう
自発的に行動したことはなかったから」
野球場を作りたい。と妻に話すレイ。

妻は、作りたいなら作るべきよ背中を押す。

■承

妻の協力のもと野球場を作るレイ。

野球制作中に靴無しジョーの話をする。
「ホワイトソックスがワールドシリーズにて
賭博絡みで賄賂(お金)をもらってわざと試合に負けたとされ
ホワイトソックスの選手は野球界から追放される。
ただ、ジョーの成績を見るとジョーはわざと負けようとはしていなかったと
オヤジがよくしてくれた」とを妻に話すレイ。
「あなたがお父さんの話で笑ってるの初めてね」とほほ笑む妻。

ライトまである立派な野球場が完成する。
きっと何か起こるはずと思い野球場を眺めるが何も起きない。

ある晩、幼い娘のカリンが野球場で人を見たと言う。
妻は行っておいでと優しく言う。

野球場の男は自分はジョー・ジャクソンだという。
それを疑うことなく理解するレイ。
ジョーと野球を楽しむレイ。
ジョーを家族に紹介すると家族は驚くこともなくジョーを受け入れる。

「ホワイトソックスの残りの8人を連れてきて良いか」とジョーが聞くと
よろこんで快諾するレイ家族。

ジョーはトウモロコシ畑に消えて行く。

■転

レイ家族の元に妻のアニー親族が農園の経営を心配して訪れる。
ホワイトソックスのメンバーが来場し野球をするので
レイ親子が野球場の近くのベンチで観戦する。
そこにアニー親族が来て何をしているのかレイ親子に尋ね「野球観戦」と答えるが
アニー親族には選手が見えず、レイ家族にしか見えないことが分かる。

「彼の痛みを取り除け」と声が聞こえる。
誰の痛みを取り除くのか・・・・60年代の反戦運動作家のテレンスマンだと直感で感じるレイ。

ただ、アニーは今回ばかりは現実的ではないので否定するが
二人とも同じテレンスマンの夢を見たことに運命を感じて行動することにする妻アニー。

レイはテレンスマンの作中に父ジョンキンセラの名前が出てきたことから運命を感じて
テレンスマンを野球に招待するべきだと直感する。

レイは頑なに拒否するテレンスマンを野球場へ招待する。
野球場にて「たとえ遠くても進むのだ」と声が聞こえる。
テレンスマンとレイはアーチー・“ムーンライト”・グラハムを啓二として受け取る。
アーチー・グラハムは生涯で1イニングだけメジャーの試合に出場し
打席に立つ機会を得ることなく引退した過去の野球選手

グレハムはすでに亡くなっているが、夜道で歩いているところを見つける。
本人に何故1イニングしかでなかったのか聞くと
たまたま交代を言われたが、その後マイナーリーグに再び戻ることになり
もう戻りたくないからと引退を決意した。
大事なことは簡単に過ぎ去り、その時には気づけないと語るグレハム。

レイはグレハムに何を求めているか聞く。
「ヒットを打ち、ベースにダイビングしたかった」と語るグレハムだが
レイの野球場へは行けないと語る。

■結

テレンスマンと帰宅中の車の中で
「子供のころオヤジが強制する野球が嫌いになりオヤジとキャッチボールをするのも嫌いだった
17歳のころにオヤジにひどいことを言って家を出て家に帰らなかった」と語るレイ。

「犯罪者をヒーローだと思っているやつは尊敬できない」と言っていたレイ。
それを謝る前にオヤジは亡くなってしまった。

野球をしたいというアーチーグレハムという少年をヒッチハイクで乗せる。

帰宅すると相手を連れてきたから試合をするというジョージャクソン。
朝方までアーチも含めて野球をしていたところ
アニー親族が、レイは破産するからこのグランドを手放すように説得するが
娘のカリンがここにきて大勢やってきてお金を払うからグランドは手放す必要は無いという。
レイ夫婦は真面目にその話を聞く。

「何十年も変わらないもの、それは野球だ。
野球は夢の時を刻む。」
とテレンスマンもグランドを残すことを勧める。

ジョーからトウモロコシ畑の先の我々の世界に来ないかとテレンスマンを誘う。
テレンスマンは何故自分がここに来たのか理解する、

皆トウモロコシ畑に返った後、グランドに若かりし頃のレイのオヤジが残っていることに気づく。
父と会話し、お互いにここは天国だと言う。
返ろうとするオヤジに対して「ねえ父さん、キャッチボールしない?」と誘うレイ。

【感想】

・優しい家族
夫の夢を心から応援する素敵な妻アニーに心打たれる。
娘の言葉にも同じ目線で正面から会話する素敵な家族。

・大人の夢・やり残したこと
悔い無く生きよう。大人になっても夢は追うことができる。
という大人が前向きになれる映画。

・大人のアメリカ人による大人のアメリカ人のための映画
実際にあった事象を題材としているので当時のアメリカ情勢を知っていないと感情移入し辛い内容。
男たちの野球への愛が溢れていて、国民的スポーツのアメリカ人の男性に向けた内容に思える。

【疑問・気になる点】
・八百長(ブラックソックス事件)が実話か
・作家テレンスマンとは
事態背景などが下記ブログにとても詳細に書かれています。

『フィールド・オブ・ドリームス』人生の挫折と痛みを癒す、野球への愛|CINEMORE(シネモア)
『フィールド・オブ・ドリームス』の原作となった小説「シューレス・ジョー」を手がけたW.P.キンセラは、カナダの作家。名前は主人公レイと同じキンセラだが、物語はあくまでもフィクションだ。彼は多くのインタビューで「人生は難しく、そして死にゆくものだ」と繰り返し語っていたことで知られている。そしてこの言葉は、『フィールド・オ...

・栗山監督とフィールドオブドリームス
栗山監督は公開翌年の1990年に現役を引退し、本作品にとても思入れがあった。
2000年に北海道栗山町の雄大な土地に野球グッズなどを展示するログハウスを設置し
2002年には栗の樹ファームとして野球場を完成させた。

日本ハム・栗山監督“フィールド・オブ・ドリームス球場”での試合実現に「発想がすばらしい」 - スポニチ Sponichi Annex 野球
 日本ハムは9日、10日からのソフトバンク3連戦に向けて北海道から福岡に移動。栗山英樹監督(58)は米大リーグ機構が来年8月13日に野球映画「フィールド・オブ・ドリームス」の舞台となったアイオワ州ダイアーズビルの球場でホワイトソックスVSヤンキース戦を行うことを発表したことについて「みんなの夢を実現しようとする発想がす...

【twitter】

タイトルとURLをコピーしました